<山形中1死亡>両親が「遺書」公開 「死ニたくなカッタ」
毎日新聞 2014年3月13日(木)11時14分配信
◇自宅に残したノート 父親「真相を知りたい」
山形県天童市立第一中1年の女子生徒(当時12歳)がいじめに遭っていることを訴えるノートを自宅に残して今年1月、山形新幹線にはねられて死亡した事故で、同生徒の両親が12日夜、報道機関にノートの一部を公開した。いじめの有無についての真相究明は進んでおらず、父親は13日朝、公表した理由について毎日新聞の取材に対し「真相を知りたい。ただそれだけです」と語った。
女子生徒が残したノートは全部で計4冊。公開されたページには「独りだった。中学に入学してからは、陰湿な『イジメ』にあっていた」「本当ハ、『死』ニたく、なカッタだけなのに」(原文ママ)などと書かれている。
女子生徒は始業式当日の1月7日朝、山形新幹線にはねられ死亡した。状況から同生徒が自殺を図ったとみられる。発生後、同校校長は「いじめの存在は確認していない」と話したが、全校生徒(532人)を対象にした同15日のアンケートでは、いじめを「実際に見た、聞いた」と13人が回答した。
同市教委は1月中旬、いじめの有無を調べる第三者委員会の設置に乗り出したが、市教委側が提示した調査委の委員4人の人選に両親側が納得せず、設置には至っていない。
今月11日には、女子生徒の父親が同校を訪れ、1月のアンケート結果を再度、閲覧したいと要望したが、学校側の準備が間に合わず、閲覧できなかった。
両親がノートの公表に踏み切ったことについて、元木満・同市教委学校教育課長は「真実を明らかにしたいという気持ちは、私たちも一緒。しっかり調査したい」と話した。ノートの内容は把握しておらず「驚いた」という。【鈴木健太、山中宏之】
公開された女子生徒のノートの文章(全文)は以下の通り(原文ママ)
独りだった。
中学に入学してからは、陰湿な
「イジメ」にあっていた。
何が悪いのかも分からずに、
ずっと、陰口を言われていた。
本当ハ、
「死」ニたく、
なカッタだけなのに。
ダレカ、タスけテよぅ。
私ヲ、「生」かしテヨゥ。
幸せニシテよぅ。